整腸剤の役割と腸内細菌の関係

整腸剤の役割と腸内細菌の関係

整腸剤の役割と腸内細菌の関係

現代医学の目覚ましい研究努力の末、腸内環境に関してもさまざまな知見が議論されるようになってきました。
メディアの露出増加に伴って、スマホからでも誰にでも簡単にそれらの情報を入手することができるようになり、素早く情報に関わることができる反面、あまりのスピード感に腑に落ちるまで情報を精査できないこともあるかと思います。
今回は、腸内環境改善に関して、市販薬などの身近な選択肢に注目します。 何十何百ある市販薬やサプリメントの見方や選び方、その扱い方を中心に紹介します。

目次
1.腸内環境を整えるために有効な成分
2.薬を飲みすぎておこるリスク
3.食物繊維もポケットに

1.腸内環境を整えるために有効な成分


一般的に腸内環境を調整するために市販されている薬を整腸剤と呼びます。しかし、薬剤ではありませんので、サプリメントとして考えるのが妥当だと思います。整腸剤に期待される役割は腸内環境のバランスを整えることです。

・下痢
・便秘
・腹部膨満 などへの効果が期待されます。

下痢と便秘とは相反している作用に思えますが、具体的に紐解いていくとこの整腸剤の効果・効能が見えてきます。腸内細菌のバランスを整えることが整腸剤の役割ですので、これに含まれる成分や菌の役割を知るとなぜこの3点が改善されるのかがわかります。

前提として、腸内環境の不調で起こるさまざまな症状は、基本的に3つの菌のバランスが崩れているために起こるものです。詳しく後述していきますが、整腸剤はそれらの菌の配分をコントロールすることで各症状へアプローチしていくためのものです。

●善玉菌
善玉菌に代表される中に、乳酸菌とビフィズス菌などがあります。
さらにこのビフィズス菌の中にも30種類ほどのビフィズス菌が確認されており、ヒトの便からはおよそ10種類のビフィズス菌が確認されています。ビフィズス菌は、腸内の悪玉菌の増殖を抑える働きがあり、腸の蠕動運動を活発にして便通をよくします。

対して乳酸菌は体のエネルギーを作り出す働きがあります。そのエサとしてオリゴ糖を必要とし、それらを分解して乳酸を作ります。ヒトとその他の多くの動物とは、この2種類の善玉菌のバランスが異なると言われており、ヒトはビフィズス菌の方が多いとされています。

つまり、善玉菌を語る際に注目すべきはビフィズス菌であるということがわかります。
しかし、比較してビフィズス菌の方が多いだけで、乳酸菌も必要なバランスで存在していないといけません。
また、ビフィズス菌は短鎖脂肪酸の酢酸を産生します。悪玉菌の性質はアルカリ性を好むので、酸性の状態を維持することで悪玉菌の増殖を防ぐ機能があります。生きた菌と大腸に届く前に死んでしまう菌とでは作用が異なってしまうという見解もあります。腸内で産生される酢酸はより悪玉菌に対して効果的と考えられます。

近年では死んでいる菌も同等の効果を発揮しているのではないか、という見解もあるため情報をより慎重に選択していく必要があるかもしれません。

●悪玉菌
悪玉菌はタンパク質を分解して有害物質を発生させ、腸内環境を悪化させる働きがあります。代表されるのは、大腸菌やウェルシュ菌といった菌です。
大腸菌そのものはビタミンB群やKを作り出して感染症を抑制する働きがありますが、このバランスが一定を超えると逆効果になり、悪玉菌が増えることで便秘や下痢などを引き起こしやすくなります。
本来は無菌状態で生まれたヒトが、この悪玉菌を腸に定着させることで有害物質そのものを認識させ、それに対して攻撃していくというメカニズムを作っていると言われています。

●日和見菌
日和見菌は、善玉菌・悪玉菌のどちらにも属さない菌です。名前の通り、状況によってどちらかの味方になる菌です。特性としては、善と悪のどちらか優勢な方に味方します。
つまり、この日和見菌の扱い方が腸内環境を考える上ではとても重要になってきます。まずは理想的な菌の割合を紹介します。

【善玉菌 20%:悪玉菌 10%:日和見菌 70%】

健康的な腸内細菌のバランスを考えるときこの割合が役に立ちます。

正常な腸内環境はこのバランスで成り立っているので、例えば下痢や便秘になった際には、悪玉菌の割合が10%以上になっていると推察できます。または悪玉菌が善玉菌より優勢に立っている可能性もあります。

●整腸剤の目的
整腸剤には善玉菌となる菌やそう仕向けるための成分が含まれています。
整腸剤を服用する理由の多くの場合が前述した3つの症状であるため、善玉菌を優勢にしようとする目的があります。整腸剤自体に善玉菌が多く含まれている部分もありますが、日和見菌を善玉菌側の味方につけるように仕向ける目的もあります。

●腸内細菌のバランスは年齢によって変化する
基本的には前述の正常なバランスを保とうとしますが、このバランス感覚は年齢によって扱いが難しくなってきます。
例えば、離乳期までの乳幼児はビフィズス菌が腸内の9割近くを占めるようになっています。免疫力を身につけている段階ですので、安定するまでの期間に食べ物や接触物に気を使うのは必要不可欠な処置と言えます。
対して、加齢に伴って善玉菌の割合が減り、悪玉菌にコントロールされるようになってきます。腸内環境が安定しなくなってくるのはそのためです。特に中年期に差し掛かると顕著になってきます。
経年するごとに腸内環境が安定しなくなったと思ったら、血液検査などをし、菌のバランスを考える必要が出てくるかもしれません。

●菌のバランスの確認方法
詳細は別途記事にて紹介しておりますのでこちらでは簡単な方法のみをお伝えします。

体の中の菌のバランスは目に見えるものではありません。しかし、実は日々の便によってそのバランスを確認することができます。
便の色や臭い、形。頻度や硬さなどから大まかな健康状態を知ることはできます。正常な便は、バナナ2本程度の量・食後3日位内の排便・いきまない程よい硬さ・普通のバナナ程度の大きさ・薄い茶色・気にならない程度の臭いです。

見た目は食事によっても大きく変化します。例えば赤ワインを飲むと赤黒い便になります。便は日々の生活レシートです。普段の生活の中でも多少気にかけてみることをお勧めします。

より細かい情報を知りたい方は医師や専門機関に相談してみてください。

●腸内環境の整え方


・悪玉菌を増やす食事を避ける
少なくとも悪玉菌が優位に立たなければある程度の症状の予防は期待できます。例えば、肉類や精製された穀物を極端に摂らないこと。動物性タンパク質は重要な栄養素です。しかし、そこに含まれるミオシンは悪玉菌の恰好の餌になります。
動物性タンパク質は、筋肉や血液に対して有効な側面もありますので適度な量を摂る心がけをしてみてください。ミオシンは肉類の中でも牛肉に多く含まれます。また、必要な栄養素は魚や鶏肉からも摂取することができます。

・オリゴ糖を摂る
オリゴ糖は糖質の一種ですが、ビフィズス菌(善玉菌)の栄養源になります。糖質として扱う場合は過剰な摂取は避けるべきですが、オリゴ糖が含まれている食品(根菜や果物、大豆など)には食物繊維も多く含まれている場合があります。糖質だからと言って一蹴せず、適度な量は摂っても良いと考えます。

善玉菌へのアプローチとして積極的に摂りたい成分ですが、オリゴ糖は急激に摂取すると下痢や腹部膨張を引き起こす恐れがあります。少しづつ取り入れるようにしてみてください。

・2つの食物繊維を摂る
食物繊維には大きく分けて2種類あり、水溶性と不溶性に分けられます。近年注目されている短鎖脂肪酸などは、難消化性炭水化物から酪酸などのエサに必要とされています。しかし、短鎖脂肪酸の役割に必要な水分と便のバランスを維持するには水溶性食物繊維の存在が不可欠です。

・過度な悪玉菌の偏りを整腸剤でコントロールする
往々にして悪玉菌の存在による不調が目立ちます。便や腸の感じ方などからそのような状態を察知したら整腸剤による善玉菌と日和見菌の調整が効果的になる場合があります。

 

2.薬を飲み過ぎて起こるリスク

●整腸剤の副作用について
医師の説明によれば、整腸剤による副作用はほとんどないとされています。
整腸剤はドラッグストアやオンラインで購入することができる薬の一種です。また医師から処方してもらうことも可能です。薬剤としての取り扱いというよりは、サプリメントとしての考え方が適切でしょう。
整腸剤は善玉菌をコントロールすることを目的にしている場合が多いです。しかし、その配合や成分などは製品によって異なります。配合のバランスによっては個人差などで効果は一概に言えません。さらに、だからと言って極端に内服しすぎることは推奨されていません。過剰な服用についてはメーカー側に責任義務はないでしょう。用法容量を守って服用してください。

また、整腸剤には即効性はあまりないと言われています。個人差のある腸内環境によって効果や速度は変わりますので、効き目を実感するまではしばらく服用を続けた方が良い場合があります。
そのような場合には、服用を始める前にかかりつけの医師などに相談することをお勧めします。常備薬や現在服用している薬によって合う合わないがあります。

●整腸剤を飲む目安
・用法容量は規定の量位内で
記載されている用法容量以上の服用はその安全性が保証されていない場合があります。整腸剤に関しては、その容量以下の摂取をしても問題ないと言われています。

・飲むタイミングは極端に拘らなくていい
基本的には食後の服用をすすめています。整腸剤に含まれる菌などが熱や酸に弱いことが理由に挙げられます。
しかしながら、新しい見地から死んだ菌であっても効果は変わらないと言う見解もあります。製造元がそれを保証していない場合もあるので、やはり医師や専門の機関に相談する方が良いでしょう。

3.食物繊維もポケットに

●必要な食物繊維をサプリで補うことで薬に頼らない腸内調整をする考え方
整腸剤というものは、どうしても薬的な扱いになるでしょう。本来ならば食事や生活で補える要素を、バランスが悪くなったことで服用する薬です。できれば頼らない生活を身につけたいと思います。
そこで、必要な要素だけを取り出し、添加物などのリスクを気にしなくて良い考え方があります。それがサプリメントです。サプリも日夜進化を続けています。あくまで健康補助食品ですが、普段の食事に取り入れられる程度のものならば安心して活用することができると思います。

まずは日本の最近の食物繊維事情をご覧ください。

2020 年の厚生労働省策定「日本人の食事摂取基準」による一日に必要な食物繊維は、成人女性平均で18g以上とされています。しかしながら、現在の食習慣では一日中あたり4〜6g程度不足しています。
試しに一日に必要な食物繊維を身近な野菜で考えてみましょう。
よく代表される野菜はレタスですが、今回は通年購入できてより身近なキャベツで考えてみます。ちなみにレタスはそもそも食物繊維が少ない野菜です。また、一般的な家庭料理ではレタスの消費が難しい面もあります。

キャベツのみで必要食物繊維を摂取する場合、生の状態のキャベツを約1kg食べる必要があります。大体一玉に相当する量です。

●補えるものは簡単に
携行できる栄養素がサプリメントという考え方だと思います。
やはり腸内環境に重要な要素はこの食物繊維で、あまりにも増えすぎた食事の選択肢の中では注意を裂ききれないものになっているのではないでしょうか。
さらに食物繊維にこだわりすぎると食事に飽きてしまう恐れもあります。ですので、食事の幅を広げるためにも食物繊維の一部程度の役割はサプリなどに補ってもらう考え方が有効になってくると思います。
サプリだけに頼るのではなく、生活の彩りを豊かにする一助に活用してみてください。
偏りすぎはストレスの素です。

 

 

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