ホップと生きよう

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健康を担うホップの研究

今、 ホップと呼ばれる植物が「健康」という点に注目され、日本をはじめ世界中で改めて研究されていることを知っていますか?

ご存じのように、ホップはアルコールの長い歴史の中でより良いビールの品質のために研究・開発されてきました。主にビールに使用されるのは、ホップの毬花の中にある「ルプリン」という樹脂を利用するためです。ルプリンはビールの独特の苦味・泡立ち・腐敗防止などの役割を担っています。

しかし、ホップの効果・効能はビールへの利用にとどまりません。

ホップの歴史はとても古く、紀元前のシュメール文明にまで遡ると言われています。ビールをはじめ、ホップが本格的に注目されたのは12-14世紀頃ですが、当時よりホップ栽培を営む女性にとって原料栽培の他に、「肌艶が良くなった」効能が認知されていたようです。

ホップには優れた鎮静作用があり、8-プレ二ルナリンゲニンと呼ばれる化合物がホルモンの働きに影響を与えることがわかっています。特に、ホルモンへの作用は、ホップに含まれる「キサントフモール」という成分が大きく関係し、同成分を正しく摂取・摂食することで「エストロゲン」と同様の反応を示し、女性ホルモン様作用をもたらすことが明らかになっています。 

 

ホップに秘められた可能性

こうした研究は、ホップ収穫期の働く女性の月経周期の変化からヒントを得ており、以下のような症状にも効果を期待されています。

・緊張

・不眠

・鎮静

・生活習慣病

・PMS

・生理痛

・ホットフラッシュ

・骨粗鬆症

・認知症

・発がん

・雑菌繁殖

・便秘、腹痛

・白髪

・筋肉老化

 

列記した効果・効能は、まさに「女性のためのハーブ」と言えるのではないでしょうか。ホップがもつ可能性は、網羅的かつ既存のハーブの1効能の域を出ており、生活を邁進する女性にとって不可欠なアイテムになると言えます。

しかしながら、ヘルスケアとしてホップを摂取する際の課題もあります。

 

良薬口に苦し、ホップは苦い…

最初にお伝えしたように、ホップは苦味の成分が強く、簡単に摂取するのが困難です。ハーブティーとして飲む例も存在しますが、良薬口に苦し。また、ビールを飲みすぎることも生活習慣病に繋がるリスクがあります。例えば、高知工業高等専門学校・物質工学科の研究によると、「寝たきりの原因となる筋肉の萎縮・老化を抑えるには、ビールを毎日83ℓ以上摂取する必要がある」と報告もされています。

これらのような効果は、日進月歩の研究によって証明されつつあり、その全てが確実に認められたものではありません。(2022年1月時点)

しかし、ホップへの期待は本記事をはじめとし、私たちの身近で着実に注目されつつあるテーマになりえます。

ジャーナルでは、ホップが含む成分や効果などひとつひとつに焦点を当ててお伝えしていきたいと思います。

 

参考文献:

ビールホップ成分キサントフモール(XH)の多様な薬理作用―XHと多様な核転写因子との相互作用―高知工業高等専門学校 物質工学科 名誉教授 戸部広康(http://lib.kochi-ct.ac.jp/kiyou/ronbun24/tobe.pdf)

 

 

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